2025年7月、アメリカで大きな金融ニュースが飛び込んできました。
現職のドナルド・トランプ大統領が署名し、「ステーブルコイン法(通称:GENIUS法)」が成立したのです。
このニュースは、仮想通貨に詳しくない方にとっても無関係ではありません。
実は、この動きは私たち日本人の生活やお金のあり方にも大きく関わってくるのです。
本記事では、GENIUS法の内容・背景・日本への影響を、わかりやすく解説します。
ステーブルコインとは?仮想通貨との違い
ステーブルコインとは、ドルなどの法定通貨と1対1で価値が連動する暗号資産です。
ビットコインのように価格が大きく変動するものとは異なり、ステーブルコインは「1枚=1ドル」のように価格が安定しているのが特徴。
主な特徴は以下の通り:
- 法定通貨で100%担保されている(例:ドルや米国債)
- ブロックチェーンで動くため送金が早く手数料も安い
- スマートコントラクトでの利用も容易(DeFiなど)
つまり、「インターネット上のドル」と言える存在です。
GENIUS法とは何か?──アメリカがステーブルコインを法制化
GENIUS法(Guiding and Establishing National Innovation for U.S. Stablecoins Act)は、アメリカで初めてステーブルコインに法的枠組みを与える恒久的な連邦法です。
法律の主なポイントは以下の通り:
- 100%の準備資産(現金や短期米国債)を保有する義務
- 発行体はライセンス制(連邦または州に登録)
- 月次の情報開示が必須
- 民間企業の発行も認める
- 消費者保護やAML対策も強化
署名時、トランプ氏は「ドルの地位を守る」と明言。
これは単なる暗号資産規制ではなく、国家戦略としての“デジタルドル化”推進策とも言えるでしょう。
日本への影響は?私たちに関係あるの?
GENIUS法はアメリカの法律ですが、その影響は世界に波及します。
日本の私たちにとっても、次のような影響が予想されます。
✅ 1. 海外送金・決済が「一瞬」でできる時代に
ウォレットアプリを使えば、個人でもステーブルコインでドル建ての即時送金が可能に。
銀行経由の高額な手数料や数日かかる処理が不要になります。
✅ 2. フリーランスや副業でも“ドル受取”が現実に
海外クライアントからUSDCで報酬を受け取ることが当たり前になる可能性も。
✅ 3. ドル高・円安がさらに進む可能性
米国債を担保としたステーブルコイン発行が進めば、ドルへの需要が構造的に増加します。
その結果、円安圧力が強まり、日本の輸入物価や投資環境にも波及します。
日本にもステーブルコイン法はある
実は日本も、2023年に改正資金決済法でステーブルコインを「電子決済手段」として定義しています。
ただし日本では:
- 発行主体は銀行・信託会社などに限定
- 担保は「現金」が原則
- 市場への展開にはまだ制約が多い
対して、アメリカは民間主導での拡大を後押しする規制。
安全性を重視する日本と、成長性と国際競争力を重視するアメリカで、方向性は異なります。
GENIUS法の今後の影響とリスク
成長の期待
- ステーブルコイン市場は、2028年までに2兆ドル規模に拡大との予測もあります。
- 米国債市場に新たな資金流入が起こる可能性があります。
懸念される点
- ステーブルコインの集中保有による米国債市場のゆがみ
- マネロンやハッキングといった技術面・制度面でのリスク
- 発行体の破綻時にどう保護されるのかなどの不透明さ
まとめ:「お金のかたち」が変わる時代へ
GENIUS法の成立は、仮想通貨というより「通貨そのもののあり方を変える」法律です。
ドルという通貨が、紙でも口座でもなく、ブロックチェーン上で動く時代が現実になりつつあるのです。
そしてその変化は、すでに私たち日本人の生活、投資、働き方にも影響を与え始めています。
今後さらに重要になるのは、「知ること」「備えること」。
金融とテクノロジーの接点を理解し、自分の生活にどう活かすかを考えることが、変化の波に振り回されずに生きる力になるのではないでしょうか。
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