【日米15%関税合意】日本は本当に得をしたのか?投資家視点で徹底解説

経済

✅ はじめに|日本の自動車株が急騰、その理由は?

2025年7月、日米両政府が「15%の関税で合意した」と発表し、株式市場が大きく反応しました。

特に自動車関連株が急騰し、トヨタ自動車は14%、ホンダは11%超の上昇を記録。日経平均も3.5%高と、大きなインパクトを与えました。

しかし、この合意は本当に日本にとって有利な内容だったのでしょうか?

この記事では、投資家の視点からこの合意の構造と影響を冷静に読み解きます。


🧭 背景|なぜ関税が再び争点に?

今回の関税合意は、トランプ大統領が打ち出した「Liberation Day Tariffs(リベレーション・デー関税)」が発端です。

この政策では、貿易赤字の大きい国に対して一律最大50%の関税を課すと宣言。対象国には日本、カナダ、EUなどが含まれており、各国は急ピッチで交渉を進めざるを得ない状況でした。


🧱 構造|なぜ日本車が「得」をしたように見えるのか?

今回の合意では、完成車と部品に一律15%の関税を課すことが決まりました。

この一見平等に見える関税ですが、実は構造的に日本に有利です。

  • 🇯🇵 日本:素材に関税がかからず、完成車にだけ15%
  • 🇺🇸 アメリカ:鉄・アルミなどの素材に最大50%の関税 → 製造コストが上昇

つまり、アメリカで車を作るより、日本で作って輸出した方がコストが安いという逆転現象が生まれたのです。


📈 影響|市場は「安心感」で株価上昇、だが米国内は反発

市場はこの合意を「最悪シナリオの回避」と受け止めました。

  • トヨタ株:+14%
  • ホンダ株:+11%
  • 日経平均:+3.5%
  • 米ダウ平均:+1.1%
  • 円安も進行

一方、アメリカの自動車業界(GM、Fordなど)からは強い反発の声が上がっています。

「これでは国内生産が成り立たない」
「トランプ政権は日本車に甘すぎる」


⚖ 評価|この合意で日本は「得」だったのか?

確かに日本は、25〜50%の高関税という“最悪の事態”を避けられました。
しかし、以下のような「見えにくい負担」もあります。

  • 🇯🇵 日本の自動車も関税アップ(10% → 15%)
  • 🧱 素材には引き続き高関税(鉄鋼・アルミなど)
  • 💰 米国への5,500億ドル規模の投資を表明(うち実行時期は未定)

さらに問題なのは、この合意には正式な「協定文」が存在していないこと。
詳細な条項や免除条件、運用期間などは今後の発表待ちです。


🔭 展望|今後の動きに注目すべきポイント

今後、以下の動きが予定されています。

  • 7月31日:IEEPA関税に関する米国内裁判の口頭弁論
  • 8月1日:トランプ政権が設定した他国交渉の期限
  • 秋以降:カナダ、EU、韓国との交渉が進展予定

この15%合意が今後の交渉テンプレートになるのか、それとも修正されるのか、注視が必要です。


🧠 まとめ|投資家が見るべきポイントは「変化」

この合意は、日本にとって「防戦型の勝利」といえるかもしれません。

関税による直接被害を避けつつも、構造的には米国内に不満を残す設計。
協定文が未公表という点では、「いつでも覆される余地のある合意」でもあります。

✅ 投資家が注目すべきは次の3点:

  1. 米国内の再交渉・政治圧力
  2. 日本の5,500億ドル投資の中身と時期
  3. 他国との関税交渉への波及

短期では市場が好感、長期では「再評価」が必要な案件といえるでしょう。

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